ふるさと納税とは?初心者にもわかりやすくふるさと納税の仕組みを解説!

「ふるさと納税とはそもそもどんな仕組み?やってみたいけど、よく分からない」
「ふるさと納税とは本当に得するんだろうか?」

自分の生まれ故郷や好きな地域を応援できる「ふるさと納税」ですが、仕組みややり方を知らない人は多いです。「手続きも難しそうだし、損したら嫌だな」と思ってしまいますよね。

そこで、本記事では「ふるさと納税とは?どんな仕組みなのか」を分かりやすくまとめました。ふるさと納税のことを詳しく知れば、ぜひともやってみたいと思えるはずです。また、ふるさと納税の手続きや流れも分かります。

本記事を最後までお読みいただき「ふるさと納税のお得さ」を感じてくださいね。

ふるさと納税とは?制度や仕組みを簡単にわかりやすく解説

ふるさと納税は2008年5月から制度がはじまりました。総務省の統計では2022年の利用者数は約552万人です。年々利用率は伸びていると言われていますが、納税義務者5,900万人に対して、利用率は9%しかありません。

割合をみるとふるさと納税を利用したことがある人は、まだ少ない状況だといえるでしょう。やはり、制度や仕組みを知らない人も多いからだと考えられます。ここでは、ふるさと納税とはどんな制度なのかをわかりやすく解説します。

ふるさと納税の制度

ふるさと納税とは、自分が選んだ自治体に寄附する制度です。自治体は生まれ育った故郷だけでなく、旅行で行ったお気に入りの町など選び方は自由。寄附金のうち2,000円の自己負担を除いた金額が、戻ってきたり(還付)、差し引かれたり(控除)されます。

ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税の仕組みを簡単にまとめると次のようになります。

  1. 自分が選んだ自治体に寄附をする
  2. 寄附を受けた自治体から、寄附金額の30%以内の返礼品を受け取れる
  3. 翌年の住民税や所得税が、自己負担2,000円を除いて減額(還付・控除)される

例えば、ふるさと納税を利用して自分が選んだ自治体に50,000円を寄附したとします。すると、寄附を受けた自治体から15,000円相当の返礼品を受け取れます。さらに、翌年の住民税や所得税から48,000円が減額されるのです。

自治体は寄附金を受け取ることで、歳入の増加につながり、地域の活性化や問題解決のために利用できるようになります。

寄附とはいっても、実質的に選んだ自治体に税金を納めているのと同じだと考えてもよいでしょう。また、ふるさと納税では、寄附金の使い道を指定できます。「その自治体への積極的な貢献」という意識も高まる魅力的な仕組みです。

控除額を計算するには?

ふるさと納税を利用して控除される税金は、上限があり事前に確認しなければなりません。ただし、上限は年収や家族構成など人により違いがあるため、自分で計算するのは大変です。

そこで、次のようなサイトを使ってシミュレーションするのが便利です。

また、計算に必要な情報は次の通りです。

  • 給与所得の源泉徴収票
  • 配偶者の給与収入
  • 家族構成
  • 社会保険料などの金額
  • 生命保険料・地震保険料の控除額
  • 医療費控除の金額
  • 住宅借入金等特別控除額

など

これらの情報を入力するだけで、あなたの家庭の状況に応じた控除上限額が分かります。もちろん、すべての情報がそろっていなくても、簡易的な金額は分かるのでとりあえず試してみるのもありです。

ふるさと納税とは?メリットや魅力を知ってお得に利用しよう

ふるさと納税をしても節税や減税にはなりませんが、返礼品をもらえるなどお得になるところがあります。ふるさと納税にはどのようなメリットがあるのかを解説します。

税還付や税控除を受けられる

ふるさと納税で寄附した金額は、自己負担2,000円を除いた金額が、翌年に戻ってきます。専門的な言い方をすると「寄附金控除」と呼ばれます。また、「ワンストップ特例制度」を利用できれば、確定申告なしで控除を受けられるので、面倒な手続きが必要ありません。

ワンストップ特例制度が受けられるのは次の条件を満たす人です。

  • 「給与所得者で確定申告が不要」
  • 「ふるさと納税をした自治体が1年以内で5つ以下」

ふるさと納税を利用すれば、寄附をしたとしても実質的な負担が少ないのも魅力の一つです。

返礼品をもらえる

ふるさと納税の最大の魅力が返礼品です。返礼品は寄附金額の30%相当を受け取れます。自分が住んでいる自治体に普通に納税していても、返礼品などはありません。

返礼品も自治体によって様々です。ブランド米、新鮮な海産物、銘柄牛などの食品をはじめ、トイレットペーパーなどの日用品や電化製品まであります。

例えば、

  • 福岡県新宮町「いちごの王様「博多あまおう」約1,120g」
  • 岩手県花巻市「厚切り牛タン塩味 1kg(500g×2パック)」
  • 静岡県東伊豆町「海一望絶景の宿 いなとり荘 ペア宿泊券 (一泊二食付)」

など自治体により特色があります。ギフトカタログから選ぶような感覚で返礼品選びは楽しいです。

好きな地域を応援できる

あなたが生まれ育った故郷はもちろんですが、「応援したいと思う町」「災害支援したい町」「旅行で行ったお気に入りの町」など好きな地域に寄附が可能です。寄附金の使い道も指定できるので、応援している気持ちが増します。

ただし、自分が住んでいる自治体にも寄附できますが、返礼品の受け取りはできないので気をつけてください。

クレジットカードのポイントが貯まる

クレジットカードで寄附金の支払いをすれば、クレジットカードのポイントも貯まるのでお得です。また、ふるさと納税で還元率がアップするクレジットカードもあります。

【ポイントアップするクレジットカードの例】

楽天カード

ポイント3%~最大30%還元

セゾンカード

永久不滅ポイントの還元率3倍

エムアイカード

3.5%還元

還元率アップには、それぞれのカードともに条件があります。クレジットカードの通常の還元率が0.5%~1%と比較すると魅力的な還元率になっています。

ふるさと納税とは?デメリットや注意点を知って損するパターンを避けよう

ここではふるさと納税のデメリットを解説します。

控除額には限度がある

ふるさと納税で控除できる限度額を超えてしまうと自己負担になってしまいます。仮に、上限5万円の人が、6万円を寄附すると12,000円が自己負担です。もちろん、寄附するという意味合いでは無駄ではありませんが、限度額の範囲内で利用したい人は注意しましょう。

控除できる金額は、年収、家族構成、住宅ローンの有無など人によって違います。いくらまで、控除できるかをしっかりと把握することが大切です。

ワンストップ特例制度が使えない場合がある

ふるさと納税を利用しても1年以内に5自治体以下

であれば「ワンストップ特例制度」があるので、基本的には確定申告の必要がありません。確定申告に慣れていない給与所得の会社員にとってはありがたい制度です。

ただし、会社員であっても次のような場合、年末調整ができないため確定申告が必要になります。

  • 初年度の住宅ローン控除がある
  • 医療費控除がある

確定申告をすると、ワンストップ特例制度は利用できないので注意が必要です。

還付や控除を受けるまで時間がかかる

所得税の還付や住民税の控除を受けられるのは、翌年以降になります。後から戻ってくるといっても、数ヶ月も先のことです。お金に余裕がないときに寄付をすれば家計を圧迫してしまいます。計画的に寄付をするようにしましょう。

自己負担が必要

寄付の金額に関わらず2,000円の自己負担が必要です。控除限度額が高く多額の寄附をできれば、返礼品も豪華になり2,000円の自己負担もかまわないと思えます。

しかし、控除限度額が低ければ、2,000円の自己負担に見合わない返礼品になる場合もあるので気をつけてください。

損をするケースがある

所得が少なく納税額が少ない人は、返礼品を受け取っても損をする可能性が高いです。ふるさと納税の返礼品は寄附額の30%までと決まっているので、2,000円の自己負担をしても、得なのかをシミュレーションしなければなりません。

また、ふるさと納税をした年に退職する人もふるさと納税の恩恵を受けられない場合があります。退職金でふるさと納税をしても住民税の控除はできません。

ふるさと納税とは?流れや簡単にできる手続き方法を解説

最後に、ふるさと納税の流れや手続きについて説明をします。また、手続きが簡単なふるさと納税のポータルサイトも紹介するので検討してみてください。

ふるさと納税の流れ

ふるさと納税の流れをまとめるとこのような具合です。

  1. 寄付できる上限金額を確認
  2. 寄付したい自治体を選ぶ
  3. 自治体から「返礼品」と「確定申告に必要な寄附を証明する書類(受領書)」が送られてくる
  4. 翌年2月16日~3月15日までに確定申告を行う
  5. 確定申告後所得税が返ってくる(還付)
  6. 翌年6月から住民税が安くなる(控除)

ワンストップ特例制度が利用できる場合は、確定申告の必要はありません。また、所得税の還付はなく、住民税の減額だけが行われます。ただし、所得税分も考慮された減額になるので安心してください。

ふるさと納税の手続き方法

ふるさと納税の申し込み方法はインターネットの他に、電話・FAX、直接窓口へいくなどがあります。自治体により違いがあるので、ホームページなどで事前に確認しましょう。

ふるさと納税のポータルサイト

寄付したい自治体へ直接手続きするのは手間がかかる場合が多いです。そこで、ふるさと納税のポータルサイトの利用がおすすめです。ショッピングサイトで欲しいものを選ぶような感覚で、返礼品を選ぶことができます。ポイントが貯まるのもうれしいところです。

また、クレジットカードの支払いにも対応しているので支払いも楽です。24時間いつでも手続きできます。

楽天ふるさと納税

楽天市場が提供しているふるさと納税サービスです。楽天会員のIDを利用して、楽天市場でお買い物をするような感覚で利用できます。また、利用金額に応じて楽天ポイントが付与されたり、寄付金を支払うときに楽天ポイントを利用できるのも特徴です。

【楽天ふるさと納税の基本情報】
参加自治体数

1,542

返礼品数

441,187

ポイント還元

最大30%

ふるなび

ふるなびは「利用者満足度」「利用者メリット」「注目のふるさと納税サイト」で3年連続No.1になってるふるさと納税サイトです。寄附金額の1%分のふるなびコインが貯まり、返礼品のレビューをすれば50コインから200コインが貯まります。

貯まったふるなびコインはAmazonギフト券やPayPay残高に交換できます。

【ふるなびの基本情報】
参加自治体数

1,038

返礼品数

354,317

ポイント還元

最大20%

ふるさとチョイス

ふるさとチョイスは「お礼品掲載数No.1」で46万以上の名産品が集まっています。また、ふるさとチョイスだけのお礼の品数も1万以上あり、ここにしかない品物も多いです。クレジットカードの他にも、d払い、楽天 Pay、paidyなどの支払いにも対応しています。

【ふるさとチョイスの基本情報】
参加自治体数

1,788

返礼品数

46万以上

ポイント還元

-

さとふる

さとふるは返礼品の到着が早いことでも評判です。自治体から返礼品の配送も請け負っているため、最短1週間で届く返礼品もあります。また、専門スタッフによる丁寧なサポートもあり、確定申告などの手続きも簡単です。ふるさと納税初心者でも使いやすいです。

【さとふるの基本情報】

参加自治体数

1,200

返礼品数

284,613

ポイント還元

-

ふるさとプレミアム

ふるさとプレミアムは「年末感謝Amazonギフト券プレゼント!」などキャンペーンが充実していているのが魅力です。また、返礼品選びに迷ったときには「おすすめ特集」を活用することで、掘り出し返礼品など意外でお得なものを見つけられます。

【ふるさとプレミアムの基本情報】
参加自治体数

216

返礼品数

66,250

ポイント還元

最大18%

ふるさと納税とは?お得な制度なので積極的な利用がおすすめ

ふるさと納税は、寄附額の30%相当の返礼品をもらえるからお得です。自己負担として2,000円がありますが、寄附をした金額は税金から控除されるので実質的な負担はほとんどありません。

手続きもふるさと納税のポータルサイトを使えば、ネットショッピング感覚でできるので簡単です。まずは、ポータルサイトでいくらまで寄附できるかを確認してみてください。そして、お気に入りの品物を選びましょう。返礼品が届いたときは満ち足りた気分になれますよ。